ニンジンが気づかせる縄文生活

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先週の日曜日、暑さが和らぐ夕方にニンジンを収穫しました。
このニンジン、2月に種まきをして育てたもの。

栽培を始めて5か月目で収穫を迎えました。
これまでに何本かは間引いていますが、本格的な収穫は初めて。ニンジンの栽培自体初めての経験なので、どんな結果になろうとも素直に受け入れて次に生かす姿勢が大切と言い聞かせ、収穫しました。

さてさて、地上の生えている葉っぱは至って順調。さらには、地上部分に少しだけ頭を出したニンジンは直径40mm程度あり、立派なニンジンが育っていることを予感させます。

葉っぱは期待大!

果たして土に埋まった本体部分がどんな出来栄えか?

淡い期待を抱きながら抜いてみると・・・

なんじゃこりゃ?!先細りな上に、複数に枝分かれした個性的なニンジンたち。これほどまでに「根っこです!」と主張してくるニンジンがあるでしょうか。

さて、お味の方はというと、これは食べたことが無いほどにニンジンらしい強烈な香りがします。これを美味しい!と思うか、クサイ!と思うかで大きく分かれるでしょう。

ちなみに私は野草をしょっちゅう食べるので、クセの強いものには慣れっこ。このニンジンらしい香りは素晴らしいと感じました。一方で子供たちはこの香りがダメらしく、一口で箸を受け付けなくなりました。

私が小学生の頃、子どもの嫌いな野菜の1番か2番にニンジンがランクインしていた記憶がありますが、最近ではあまり聞かなくなっています。スーパーで買うニンジンは、ニンジンらしい香りがありません。感覚的に、私が収穫したニンジンの10分の1程度の香りといったところです。

さらに、栄養価の面でも大きな違いがあります。私が実践するhalu農法は、肥料も農薬も使わない栽培方法です。慣行農法の常識では理解不能に思われる農法ですが、植物の育つ原理を考えると至って自然な農法です。庭の柿の木は、だれも肥料をやることもないのに毎年美味しい実りを与えてくれます。halu農法を端的にお話しすると、庭の柿が実りを与える原理に似ています。

さて、栄養価での違いですが、halu農法で育てられた野菜を慣行農法で育てられた一般的な野菜と比較すると、あらゆる栄養素の数値が高くなっています。これは、検査機関に依頼して測定した結果から得られた事実です。肥料をやらないのになぜ?と思いますよね。その原理については、また別の記事に譲るとします。

香りやクセの無い野菜を消費者が好むからか、農法の違いによるものなのか定かではありませんが、市販の野菜にはクセが無く、食べ応えに掛けます。ニンジンはその代表格です。たしかに、大きくて形の良い野菜の方が質が高い印象を受けるかもしれません。でも、実際に育てて分かったのは、見た目ではなくて中身の重要さ。欲を言えばもう少し、大きく育ててみたいし、形も整った方が調理はしやすいのでありがたい。

私が通う農園の仲間の中には、大きくて形も整ったニンジンを良く育てている人もいます。どんな工夫をしているのか情報交換をしてみようと思います。

それにしても、形の整ったものが好まれるのは、野菜に限らず人間も同じかもしれません。幼稚園に始まる集団保育、小学校から中学校までの義務教育によって、サラリーマンとして機能しやすい、均質な人間が育成されています。マスコミの報道に接していると、どこも金太郎あめを切ったように、同じ報道を繰り返しています。

これでは、味のある人間は育ちにくいと感じます。個性のある人間は、代社会で叩かれやすい。叩かれるとは、排除されること。でも、排除される人間には独特の才能があることもまた事実です。行き詰まった社会を打破するのは、社会から排除された少数の人達だと思います。もちろん、反社会的で他者に迷惑をかける事はいけませんが。

私の通う農園には、このような事に気付いている人が多いと感じています。誤解を恐れずに言うのなら、変わり者が多いのかもしれません。個性的で魅力ある人が多い。かくいう私も変わり者ですね。きっと。

スカッと晴れない天候が続いています。かといって、雨もあまり降らず、順調だったキュウリが水不足で元気がなくなり、実も曲がって水不足であることを知らせてくれています。畑の散水のタイミングが遅れたようです。やはり、畑は自宅の近くにある方が便利ですね。
私は近い将来、半農半X的な生活で豊かに生きる予定なので、今はその為の種まきの時です。楽しみながらやっています。

きっと縄文時代は、単なる狩猟採取だけでなく、halu農法に近い栽培も用いて半農半X的に生活を丸ごと自給自足していたことでしょう。

縄文生活の意義に改めて気づかせてくれてありがとう、個性的なニンジンたち。

今日もありがとうございました。

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この記事を書いた人

千葉県我孫子市出身/二児の父/人生の経営者として生きる40代パパ/手作り生活研究家/里山料理研究家/halu農法・創命農法実践家/薪割りマスター/薪ストーブ活用アドバイザー/住宅断熱アドバイザー/自然エネルギー活用コンシェルジュ/ブログ「縄文生活」運営/電気工事士/ワークショップ講師/
20歳の時にペンション・シャロムヒュッテの臼井さんとの出会いに衝撃を受け、何でも作ることのできる人になることを意識するようになる。3回の転職と日常生活での実践を経て、電気・建築・木工・溶接・配管、金属加工・陶芸・農・野草採取・料理・ワークショップ講師など、生活全般を自給自足できる技能を習得。想像し、アイデアを形にすることが得意。
コロナ禍と友人の死をきっかけに、「人生を主体的にデザインする生き方」、「そこそこの人生から最高の人生へ変化する」ことを強く意識するようになる。
現在の目標はセルフビルドで自宅を建築すること。理想は、誰もが自らの能力を活かし、家族や仲間と共に愉しく暮らせるコミュニティーで生活すること。縄文時代の英知に現代のテクノロジーを融合させたライフスタイルを日本の文化にすることを目指す。

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