「どうぞのいす」を端材で作る

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我が家にある絵本の1つに、「どうぞのいす」という本があります。

「どうぞのいす」あらすじ

ウサギさんが椅子を作りました。でもこの椅子を置く場所は決めていませんでした。
そこで考えたウサギさんは、原っぱに立つ大きな木の元に置くことにしました。
その椅子の横には「どうぞのいす」と書いた立て札も立てました。

すると、ロバさんがやってきて「なんて親切な椅子なんだろう」といって、自分が座る代わりに背負っていたどんぐりのかごを椅子に乗せました。ロバさんはそのままお昼寝してしまいました。

するとそこへクマさんがやってきて「どうぞなら遠慮なくいただきましょう」ということで、どんぐりを平らげていきました。でも、どんぐりを平らげたあとのカゴの中を見ると申し訳ない気持ちになり、持っていたはちみつをカゴの中に置いていきました。

そこへキツネさんがやってきて、カゴの中に置いてあったはちみつを「どうぞなら遠慮なくいただきましょう」といっていただくのですが、やはり申し訳なく思って、持っていたパンをカゴに入れるのでした。

こんな具合で、椅子にはいろんな動物たちがやってきて次々と何かを置いていくのでした。

この絵本「どうぞ」の意味が受け取り手によって変化すること、親切は形を変えて伝搬していくことを表現しています。
世の中がどうぞの親切心であふれていたら、それはそれは心地よく住みやすいところになるでしょう。

自分が得するため、儲けるために他人を利用するのではなく、自分がいかにして他人の困りごとを解決することができるか、その入り口が「どうぞ」の親切心なのかもしれません。

自然の恵みが豊かな一方、地震や噴火などの災害が絶えない日本では、助け合いの精神が醸成されてきました。「困った時はお互い様」、「お裾分け」など親切心の現われともいえるこうした言葉は、一万年も続いた縄文時代に形作られた文化だったのでしょう。

さて、この絵本に出てくるウサギさんが作る椅子。いかにも手作り感があってステキです。り合わせの木材を釘で打ち付けた椅子。娘がこの絵本に出てくる椅子を作ってみたいと言い出したことをきっかけに、我が家に転がっていた廃材を利用して椅子を作りました。ちょうど、2020年の緊急事態宣言期間中でしたから、自宅でじっくりと作る良い機会でした。

そしてできたのがこの椅子。

座面の様子
ウサギの耳をイメージした背もたれ

絵本に出てくる椅子の背もたれを意識して、ウサギの耳のような形に仕上げました。
木材の刻みは私が行い、娘にはやすりがけをやってもらいました。絵本の椅子に似せて、釘で接合しようかとも思いましたが、せっかく作るなら長く使える椅子にすることに。

座面はIKEAで200円で買った板の端材。背もたれはガレージを作った時の端材で、茶色の塗装は防腐塗料によるもの。脚はベビーベッドをDIYした時の端材だったと思います。

脚との座面と脚との接合には木ダボを使い、背もたれと座面との接合は木組みで行いました。釘とネジは使っていません。
ちょっと凝りすぎてしまったのが反省点。娘の希望していたどうぞのいすとは異なる椅子になってしまったかも。

ツートンカラーがアクセント
背部の様子
木組みの様子

それでも作った椅子は、自宅に訪れる小さな子供達に人気です。「どうぞ」といって座ってもらい、一緒におやつを食べたりするので、まさに、「どうぞのいす」になりました。

今日もありがとうございました。

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この記事を書いた人

千葉県我孫子市出身/二児の父/人生の経営者として生きる40代パパ/手作り生活研究家/里山料理研究家/halu農法・創命農法実践家/薪割りマスター/薪ストーブ活用アドバイザー/住宅断熱アドバイザー/自然エネルギー活用コンシェルジュ/ブログ「縄文生活」運営/電気工事士/ワークショップ講師/
20歳の時にペンション・シャロムヒュッテの臼井さんとの出会いに衝撃を受け、何でも作ることのできる人になることを意識するようになる。3回の転職と日常生活での実践を経て、電気・建築・木工・溶接・配管、金属加工・陶芸・農・野草採取・料理・ワークショップ講師など、生活全般を自給自足できる技能を習得。想像し、アイデアを形にすることが得意。
コロナ禍と友人の死をきっかけに、「人生を主体的にデザインする生き方」、「そこそこの人生から最高の人生へ変化する」ことを強く意識するようになる。
現在の目標はセルフビルドで自宅を建築すること。理想は、誰もが自らの能力を活かし、家族や仲間と共に愉しく暮らせるコミュニティーで生活すること。縄文時代の英知に現代のテクノロジーを融合させたライフスタイルを日本の文化にすることを目指す。

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