今日から栃木県は日光市へ来ています。日光市の山間部は毎日のように夕立があり、林内は常に湿っています。
苔むした林床では、野生のキノコをそこかしこに見つけることができます。特に多く見かけたのはイグチ類。
イグチ類は種類が多い上に、命名されていないような亜種の存在もあるため、同定が難しい事が特徴です。
さらに、時代によって生えるキノコが変化しています。10年前には見られなかったキノコが今は生えていると言ったこともあります。
また、昔は食用キノコとされていたものが、現代では毒キノコ分類されているものも結構あります。
野生のキノコは本当に奥深いものです。
そんなキノコを、人類は長く食料として利用してきました。熊などの雑食の野生動物も食します。食用キノコの道程の歴史には、数多くの犠牲者がいました。
毒キノコ、食用キノコ、どちらの知識も持っていないと痛い目に合うどころか。命さえ危ぶまれる事があります。
日本も、縄文時代にはキノコを食していた事でしょう。きっと、キノコに苦しめられたご先祖様もたくさんいたに違いありません。
こうした先人の経験が伝承されて、現代の豊かな食生活に繋がっています。
キノコを見るにつけ、感謝と畏敬の念が湧いてきます。
今日もありがとうございました。