アウラ茂原で、特殊伐採体験からの薪割り体験

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アウラ茂原里山改善隊の里山フィールド

2023年12月24日のクリスマスイブは、アウラ茂原里山改善隊のフィールドで「特殊伐採」を体験しました。

「特殊伐採」の四字熟語を見るのは初めてという方も多いのではないでしょうか?

実はエンライトも初めて耳にしましたが、特殊伐採の意味するところは何となく想像できました。

目次

特殊伐採とは?

3本の立木を絶妙なタイミングで同時伐採
伐倒を終えての談話

立木を切り倒す際に、建築物にぶつかってしまう恐れのある現場や、ハシゴや高所作業車を使えないような現場など、通常の作業方法では対応できない現場での伐採のことを指しています。このような現場では、作業員が木に登るなどして、何らかの手段で伐採します。

特殊伐採は、それ自体を専門にしている業者は珍しく、実態としては造園業者が工夫して対応するケースが大半のようです。なので、今回の講師のように特殊伐採を専門として動く個人の職人さんは大変に珍しいそうです。

ただしその分、希少価値がある職業になっており、特に冬の時期は週に何件か仕事が入るとのこと。

稼ぎもそれなりに良いそうです。

講師はなんと、73歳!

ツリークライミング機材を使っての木登り
樹上での作業の様子

そしてなんと、今回の講師は還暦を過ぎてから特殊伐採を初めて、73歳になる今でも現役で仕事をしています。

もう一人、74歳になる講師とバディを組み、意気の合った見事な連携作業で次々と木々を処理していきます。

とてもとても70代には見えない身のこなし様と若々しさ。

「人生新しことを始めるのに遅すぎるなんてことはない、何歳になっても新しいことにチャレンジして良いんだ」ということを体現しており、本当に希望を与えてくれます。

講師がなぜ、この様な仕事を還暦過ぎてから始めようと思ったのか、そして、どの様にしたら若々しく健康でいられるのか、その秘訣をお聞きしました。

まず、還暦過ぎてから始めた理由です。ズバリ、木登りが得意で好きだということに60歳を過ぎてから気付いたから。
何とも、シンプルな理由ですね。でも、気付いた上で即行動に移せるところがスゴイ!

次に、若々しくいられる秘訣について。
養生テープに書かれた自分の名札をおもむろに指差して、「私は自分の名前に必ず(さん)を付けるんだよ。」と言って、

「あなたも名札に(さん)を付けていますね。いつからそうしているのですか?」と聞かれました。

何でも、講師はずいぶん昔から名前に(さん)をつけているそう。

「自分のことを一番に可愛がってやれるのは紛れもなく自分自身なのだから、自分のことを呼び捨てにするなんて可哀想だ。

自分のことを可愛がって大事にできなければ、人のことを大事にすることはできない。

だから私は、自分の名前に(さん)をつけている。あなたも名札に(さん)をつけていたから、理由を聞いたいんだよ。」

こう、おっしゃいました。続けて、

「私は自分の寿命を120歳と決めているんだ。120歳になったら、自分の足で棺桶に入って笑顔でこの世とお別れするんだ。」

「そのために、逆算して今やることをやっている。今は73歳だから120歳まで47年ある。」

「そう考えると、今やっていることは普通のことだよ。何事も目標があるからこそ頑張れるんだよ。」

なるほど、カッコいい!カッコ良すぎる!こんなにカッコいい素敵な70代の先輩に出会ったことがない。

本当に希望を持てるお話でした。

特殊伐採体験講座の実際

コナラの掛かり木の処理の様子
杉の掛かり木の処理の様子

今回、参加したイベントは、アウラ茂原里山改善隊の皆さんのフィールドにある山の中。
ここは、「みんなで作る里山テーマパーク」


午前中は、講師がツリークライミングロープを使って木に登って高所の枝を切り払う様子を見学し、午後は、斜めに傾いた樹木3本を同時に伐倒するという特殊な伐採を体験しました。

講師はツリークライミングの機材を装着してあっという間に木に登り、枝を払って降りてきました。

エンライトは終始、作業の様子に興味津々。

他の参加者も、チェンソーで木を切る際の木の香りや音と振動などをリアルで体感し、興奮した様子で作業の様子を見守りました。

これは一種のエンターテイメント。遊園地の作られたアトラクションとは比べ物にならないほど、五感が刺激される素晴らしいアトラクションといえます。

ぜひ、多くの人に体験してもらいたい。

木の香りも、杉とコナラでは全く異なります。人によって香りの好みも分かれ、そうした違いに気づけることもまた面白いです。

ちなみに、コナラの木を切っているときは、ウイスキーの木樽の香りがします。
事実、ウイスキーの木樽の材料は、楢(ナラ・オーク)を使っていますから、ウイスキーの香りがするわけですね。

もしかしたら、市販のウイスキーにコナラの木端を漬け込んだら、香り高いウイスキーになるかもしれません。
今度やってみようかな。

ところで、講座中、誰よりも興奮しているのは、他ならぬ講師自身です。

エンライトもチェンソーを使って伐倒することがあります。この時、とても頭を使います。

「ここを切ったら彼方に倒れるだろうな」「この木次は、向こう側の木を処理しよう」などと常に次の一手を考え、木や周辺環境と対話しながら作業にあたります。

これが、最高に楽しいのです!ただし、楽しめるようになるためには、ある程度の経験が必要になります。

(今度、「エンライトの伐倒&薪割り体験」を企画してみます。)

アウラ茂原里山改善隊とは?

持ち寄りのランチプレートが素晴らしくキレイで美味しい
皆で竹を割り、ランチのお皿作り

千葉県茂原市に拠点を置くアウラ茂原里山改善隊。
「緑の砂漠」とも呼ばれる荒廃した里山を、豊かな生態系に支えられた場所に変え、そこに関わる人たちも豊かになるという、豊かさの循環を生む取り組みをしています。

九十九里海岸まで車で30分弱の場所に位置し、日本のサーフィンのメッカとも言える一の宮海岸にもほど近い立地。
少し山側へ移動すれば房総の森があり、猪やキョンも現れる土地柄です。狩猟免許があれば、お肉の自給も捗ります。

この度の特殊伐採イベントは、その活動の一部です。フィールドには、幼稚園児から高齢者まで、幅広い年齢層が集います。

昼食は毎度一品持ち寄りで、現地で焚き火をしてさつま芋を焼いたり、豚汁を作ったりして、皆思いおもいに食を楽しんでいる様子。今のご時世、焚き火をできる場所も限られますが、ここでは気兼ねなく焚火ができます。

耐熱煉瓦積みのロケットストーブ

子供達は地面に穴を掘って楽しみ、井戸の水をバケツで汲んで水を流して遊んでいます。
最近は土を自由に掘れる環境はなかなかないですよね。都会の公園で大穴を掘ったら、それこそ通報ものです。

畑と田んぼもあって、農繁期も充実した時間を過ごせそうです。

火と美味しい料理を囲んで、皆で賑やかに過ごす時間は本当に豊かです。しかもお金はほとんどかからない。

これこそ、縄文の民が生きた光景なのかもしれません。

楽しい時間はあっという間に過ぎ去り、気付けば夕暮れの時間。

名残惜しいけど、またの訪問を約束して帰宅の途につきました。

年明けには、薪割り体験会も実施することに

薪割りの瞬間

今回のイベントは、エンライトが実践しているhalu農法の畑の仲間のお誘いを受けて参加しました。

主催者のアウラ茂原里山改善隊の皆さんの、温かく楽しい空気感がとても心地よく、すぐにまた、何か一緒に活動したいという気持ちが湧いてきました。

そこでエンライトから、講座で伐倒した木を使った「薪割り体験会」をやってみてはどうかと提案したところ、快諾いただきました。

以前より、畑の仲間から「薪割りをやりたい」という声をいただいていたので、念願叶って薪割りをできる運びとなり、エンライトは今からとってもワクワクしています。

フィールドの片隅に現地の竹で作った薪割り台を設置して、割った薪を積み上げるところまでやりたいですね。

当日は、子供から大人まで、みんなで楽しめる薪割り体験会をデザインします!

その土地にあるもので、エネルギーも食料も、住まいも調達することが、ここ茂原ではできそうです。

年内には田んぼの面積も増やすそうで、アウラ茂原里山改善隊の今後の活動から、ますます目が離せません。

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エンライトは、似たような価値観を持つ仲間と共に、新しい暮らしの形を作ることを目指しています。それは、日々の暮らしが遊びであり、学びであり、働くことでもある、「遊暮働学」というライフスタイルです。

現代社会はあらゆる分野を細分化し、専門化することで経済的にも技術的にも成長を遂げてきました。しかし、その副作用として人々の分断と孤立を招き、どことなく不安のつきまとう暮らしをしている人が大勢います。

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この記事を書いた人

千葉県我孫子市出身/二児の父/人生の経営者として生きる40代パパ/手作り生活研究家/里山料理研究家/halu農法・創命農法実践家/薪割りマスター/薪ストーブ活用アドバイザー/住宅断熱アドバイザー/自然エネルギー活用コンシェルジュ/ブログ「縄文生活」運営/電気工事士/ワークショップ講師/
20歳の時にペンション・シャロムヒュッテの臼井さんとの出会いに衝撃を受け、何でも作ることのできる人になることを意識するようになる。3回の転職と日常生活での実践を経て、電気・建築・木工・溶接・配管、金属加工・陶芸・農・野草採取・料理・ワークショップ講師など、生活全般を自給自足できる技能を習得。想像し、アイデアを形にすることが得意。
コロナ禍と友人の死をきっかけに、「人生を主体的にデザインする生き方」、「そこそこの人生から最高の人生へ変化する」ことを強く意識するようになる。
現在の目標はセルフビルドで自宅を建築すること。理想は、誰もが自らの能力を活かし、家族や仲間と共に愉しく暮らせるコミュニティーで生活すること。縄文時代の英知に現代のテクノロジーを融合させたライフスタイルを日本の文化にすることを目指す。

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