【営業日は気まぐれ?】非電化カフェ

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栃木県那須町に「非電化工房」という場所があります。私は11年前に、代表の工房の藤村さんが主宰されていた「地方で仕事を創る塾」に通い、文字通り、地方で仕事を創る方法を学び、考えました。当時は、「月3万円ビジネス」という働き方を中心に勉強して、同期のうちの何人かは実際に独立して個人事業主として新たな道を歩みました。

2011年の非電化工房外観

通塾期間中に東日本大震災が発生し、塾の期間が延期されたり、塾に通う途中に余震で電車が大幅に遅延するなど、通常開催ができないような状態でしたが、何とか卒業しました。

私はというと、勉強は熱心にするものの実践に移るという事をしない悪い癖があり、塾を卒業してから働き方は何一つ変わりませんでした。ある時、藤村さんに「あなたは何をしたいのかがよく分からない」と言われ、そうか、自分自身でも何だかよく分かっていなかったな。と気づかされたことを今でもはっきりと覚えていて、藤村さんの的を得た指摘が、今でも私に疑問を投げかけてくれています。

また当時、子をなかなか授かれないという悩みをお話した時には、藤村さんご夫婦は親身になって相談に乗ってくれました。この時のアドバイスもあってか、今は二人の子供に恵まれました。非電化工房は、私の人生の大切な1ページを飾ってくれた場所です。

さらに、工房で使っていた薪ストーブにすっかり魅せられて、塾を卒業と同時に自宅に薪ストーブをセルフビルドで設置しました。以来、薪ストーブは私の人生を豊かにしてくれています。

ストーブの前は暑いくらい
炎の変化は美しい

非電化カフェの営業は気まぐれ!

8月の土日に那須町のキャンプ場に行った際に、想いでの非電化工房に、お邪魔してみることにしました。もう長い間訪ねていませんでしたから、楽しみであり、ドキドキする感覚がありました。訪ねたのは、非電化工房内にある非電化カフェ。

非電化カフェは、私が塾生として通っていた頃に、藤村さんが絵をかいて構想を説明してくれていたものを、ワークショップ形式でセルフビルドして、実際に完成させたものです。

建物の構造は、ストローベイルという稲わらや麦わらを固めたブロックを踏み上げて作る方式です。内外装は土壁と同じ要領で仕上げており、藁すさを混ぜ込んだ土と漆喰で仕上げてあります。屋根は防水シートの上に杉の皮を張って仕上げてあります。断熱性が高く、夏も冬も快適な建物です。

ただ、日本の建築基準法では、純粋なストローベイルハウスの建設はできないことになっています。日本の場合、建築基準法など各種の法令により、たとえ自分の土地であってもセルフビルドで建築物を建てるハードルは意外と高いのです。

私も将来、セルフビルドで建物を建てますが、法令のハードルをどのようにして乗り越えるかが目下の課題です。このような現実がある中、非電化工房にはたくさんのセルフビルドの建築物が存在します。非電化カフェはその中でも最も延べ床面積が大きいため、どのようにして法令のハードルを乗り越えて建築したのかということも気になっていました。

さて、カフェの営業日は土日と決まっています。しかし、土曜日に訪ねたら、「本日臨時休業。明日は営業する予定です。」との張り紙が...そして翌日日曜日に訪ねると再び「本日臨時休業」の張り紙が...

そうです。どうやら非電化カフェの営業は気まぐれらしいです。今度は事前に連絡していってみようと思います。今回は残念ながら店内に入ることはできませんでしたが、外観を見ることはできました。中は次回訪ねた時のお楽しみにとっておこうと思います。

今日もありがとうございました。

2022年非電化カフェ外観
カフェの隣にあるショップ

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エンライトは、似たような価値観を持つ仲間と共に、新しい暮らしの形を作ることを目指しています。それは、日々の暮らしが遊びであり、学びであり、働くことでもある、「遊暮働学」というライフスタイルです。

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この記事を書いた人

千葉県我孫子市出身/二児の父/人生の経営者として生きる40代パパ/手作り生活研究家/里山料理研究家/halu農法・創命農法実践家/薪割りマスター/薪ストーブ活用アドバイザー/住宅断熱アドバイザー/自然エネルギー活用コンシェルジュ/ブログ「縄文生活」運営/電気工事士/ワークショップ講師/
20歳の時にペンション・シャロムヒュッテの臼井さんとの出会いに衝撃を受け、何でも作ることのできる人になることを意識するようになる。3回の転職と日常生活での実践を経て、電気・建築・木工・溶接・配管、金属加工・陶芸・農・野草採取・料理・ワークショップ講師など、生活全般を自給自足できる技能を習得。想像し、アイデアを形にすることが得意。
コロナ禍と友人の死をきっかけに、「人生を主体的にデザインする生き方」、「そこそこの人生から最高の人生へ変化する」ことを強く意識するようになる。
現在の目標はセルフビルドで自宅を建築すること。理想は、誰もが自らの能力を活かし、家族や仲間と共に愉しく暮らせるコミュニティーで生活すること。縄文時代の英知に現代のテクノロジーを融合させたライフスタイルを日本の文化にすることを目指す。

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